品質不良品と、その対応について

今回は、身近なところで起こった品質不良品と、その対応について感じたところを書いてみました。
(会社名・ブランド名は、伏せます。)

目次
・トラブル発生
・交換品の到着

・私の思うところ

・最後に

・トラブル発生

先日、娘が大手アパレルECサイトで、デニムのパンツを購入しました。
購入金額¥7,000と、昨今にしては値段の高い商品でした。
しかし、購入後1回目の着用で、パンツフロントファスナー部分のスライダーが脱線しファスナーを閉じることも開けることもできなく着用すらできなくなってしまいました。

当然、1回しか着用してなので購入サイトに事例を報告し、返品・交換の要求をしたところ、
「着用後の、商品の返品・交換はできかねます!」とか「どのような着用をされましたか?」とか、いかにもこちらがクレーマーかの様な対応でした。
屈せず、娘は商品の返品・交換を要求したようで、返品し交換することとなりました。

・交換品の到着

1度目の商品を返品後、数日で代替えの商品が届きました。
驚くことに、今度は着用しているといつの間にかファスナーが開いてしまうと言うので、「そんなアホみたいなことないやろぅ!」と見せてもらうと、閉めたファスナーが、しゃがむと開いてしまいます。なんど閉めても、しゃがむ度にファスナーが開いてしまうのです。
当然、今回も事例を連絡し商品の返品・交換を要求したところ、
またしても対応は、
「着用後の、商品の返品・交換はできかねます!」とか「どの様な着用をされましたか?」と1度目と同じくこちらをクレーマーかの様に扱うものでした。
さすがに、娘もこの様な大手アパレルECサイトの対応に憤慨し、この商品を返品・返金で終わりにしました。

・私の思うところ

①大手アパレルECサイトの対応


やはり、まず大手アパレルECサイト側として一言目は、「この度は、大変ご迷惑おかけしました。」との謝罪から始まるべきではなかったでしょうか?
この商品を製造卸しているのは、どこかのアパレルブランドであるにしても、決して安くない手数料(約30%??)を取りながらECサイトで販売している側の責任はないと考えているのでしょうか?おそらく、この商品を出店しているアパレルブランドより多額の利益を上げているのは間違いないのに、サイト側の無責任な対応は、いかがなものかと思ってしまいました。

②アパレルブランド品質管理の問題


娘が、この商品を2度手にし2枚とも品質不良品。ひょっとしたら100枚作った内の不良品2枚(2%)にあたってしまったかもしれませんが、購入者の娘にとっては手にした商品の100%が不良品だったということになります。
たぶん、娘は2度とこのブランドの商品を購入しないでしょう。それどころか、後日、大手SPAで同じ様なスタイルのデニムを見つけ、しかも半額以下で購入してきました。その時「やっぱ◯◯◯◯だ!!」と言ってました。このアパレルブランドが大切なファンを1人失った瞬間を見てしまいました。
また、今回の品質不良品の原因は、2度ともファスナーの問題でした。ファスナーを確認すると、どこのメーカーかも分からないファスナーを使用したため、おそろくこの商品は、ファスナー原因のロット不良(この品番全量不良)になっているのではないでしょうか?原価率重視で、安く作ろうとした結果、やすい副資材(ファスナー)を使用し、結局、品質不良品を販売し返品・返金などの対応、その上、大切なファンを失うという、高い代償になってしまったのではないでしょうか?ほんとうに、もったいない話です。
余談ですが、やはりファスナーはYKKの物に限ります。少し高いですが、品質は間違いないです。

③我が身に振り返って


私も、35年以上このアパレル業界に身を置き生業としてきてますが、たえず不良品撲滅との戦いです。いまも、不良品を出さないために原材料をセレクトし、副資材もセレクトし、工場もセレクトし、挙げ句、海外生産分は全量第三者検品後船積みしています。
私は独立前大手紡績メーカーに勤務していました。その時代も製造した商品の品質不良の対応をしたことがあります。その時もやはり10,000枚作った商品の一部という考え方で、不良品に対する処理を行ってました。ただ、一言目は「この度は、大変ご迷惑おかけし申し訳ありません。」という謝罪は忘れませんでしたが。
我々アパレル業界の人間は、数%の不良品は仕方がない100%A品は不可能という常識?にとらわれて、不良品を購入されたお客様に対応してしまっているのではないか?その様な考え方が、お客様の不信感を買い、その上アパレル業界が品質向上などの努力を怠り、結局、途上国の輸入製品のコストと戦うことになって市場を奪われ斜陽化してしまったのではないか?と思いました。
現実は、不良品を「0」にするのは難しい。しかし、不良品を限りなく「0」に近づける原材料・製織製編・染色・縫製・副資材をセレクト意識していかなければならないと、今回の件で見が引き締まる思いがした。

・最後に

今回は、言葉は悪いですが品質不良品をつかまされた娘の購入した大手アパレルECサイトの対応の悪さ?対応の不愉快さ?から端を発し、結局、娘が大手SPAで同等品を半値以下で購入したという結末ですが、一般のアパレル業界の我々からするとますます大手SPAに大切な顧客を取られてしまっている現実を目の当たりにしてしまいました
娘曰くは、「以前このSPA◯◯◯◯には、大手アパレルECサイトで購入した様なスタイルのデニムがなかった。」と言っていました。要するにこのSPA◯◯◯◯は、大量生産した物を自社店舗で販売するという効率化もさることながら、トレンドも商品に加えて品揃えも工夫しているということです。

我々アパレル業界に携わる人間は、今までの悪い概念を払拭し、製造側の理屈だけでなく、改めて言い古された言葉ではありますが、顧客第一主義に立たなければならないと思いました。
商品生産も、商品企画も

また、最後まで読んで頂きありがとうございました。
今後も、商品開発・品質管理・納期管理に、徹底して参りますので宜しくお願いします!!