みなさん、こんにちは!!
今回のコラムでは、特にアパレルブランドをこれかた立ち上げようと考えている方やアパレル販売のビギナーさんから「アパレルの販売価格(一般小売価格・上代)はどう設定すればよいですか?」という質問を頻繁に頂きますので、アパレル製品の販売価格を構成するものを項目別に解説し、その上でどう販売価格(一般小売価格・上代)を決めていくのかを解説していきたいと思います。
販売価格(一般小売価格・上代(⭐上代についての解説はこちらをクリック))の中身は、大きく分けると①アパレル製品原価(仕入価格)・②販売費・一般管理費・③営業利益の合計金額で構成されています。これらの項目について以下で詳細説明していきます。
このコラムでは、先にも書きましたがビギナー向けにできるだけ簡単に解説していきますので、一般的な会計基準とは若干違いがあること、ご了承下さい。
目次
①アパレル製品原価(仕入価格)
②販売費・一般管理費
③営業利益
まとめ
①アパレル製品原価(仕入価格)
アパレル製品原価(仕入価格)とは、一般小売をしようとする方がアパレル製品を仕入(購入)する価格です。要するにアパレル製品をアパレルOEM生産会社や工場から購入する価格で、売上原価・製造原価という言い方をする場合もあります。
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②販売費・一般管理費
販売費・一般管理費には、大雑把に言えばこの商品を製造・販売した時にかかる費用で、主だったものとしては、給与・福利厚生費・広告宣伝費・接待交際費・会議費・旅費交通費・通信費・水道光熱費・諸会費・支払手数料・賃借料・保険料・雑費・サンプル費・外注加工費・保管料・運送費などがあります。
この中でも、特にスタートアップ者に注意が必要なのは、アパレル製品を仕入後に、下げ札を付けたりバーコードシールを貼ったりなどを保管業者に依頼した場合の外注加工費、アパレル製品を業者で保管したりピッキング(出荷分を箱から出して放送すること)したりする保管料・作業料、お客様にお届けする運送費です。以下でこの3項目の詳細について解説していきます。
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外注加工費
先にも触れたように、アパレル製品にブランド下げ札を付けたり、袋にバーコードシールを貼ったりなどを外注工場へ依頼した加工費です。費用は作用内容によって変わりますが下げ札を付けるだけでも¥50/pcsぐらいは掛かるので、スタート時は自分で作業するとしても、数量が増えてきた場合はできるだけ生産工場で作業してもらうようにするのが費用的にもほとんど掛からないのでベストです。
保管料・作業料

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これもスタートアップ時は、自宅などで保管する場合は必要ありませんが、将来的に保管業者を使うということであれば保管料を予算に計上しておく必要があるでしょう。保管料の相場としては、最近は倉庫業以外に、レンタル倉庫や個人の荷物を1ケースから預かってくれるようなものまで様々なので調べてみると良いです。ポイントとしては、職場・自宅から近いほうが何かと便利です。
ちなみに、弊社が依頼している業者さんは、1パレット(ダンッボールケース20ケース)を預け1ヶ月¥5,500(消費税別)+荷物を搬入した時と搬出した時に掛かる¥200/ケースの入出庫料です。
この保管料以外に、アパレル製品の出荷まで倉庫業者さんに任せる場合は、アパレル製品をダンボールケースから出して(ピッキングともいう)、包装し出荷する作業に掛かる作業料(ピッキング費用)が掛かります。ピッキング費用としては、商品の大きさにもよりますが¥100/枚前後と思います。
運送費
運送費とは、購入頂いたお客様へお届けする運送費です。運送費についても保管業者さんに任せる場合は業者さんの独自の配送網で安くできる場合があるので、保管業者さんを選定する場合のポイントとする必要があります。
アパレル商品販売の初期はご自分で出荷作業する場合は、日本郵便やヤマト運輸、佐川急便などいろいろな配送業者でサービスがあるので調べることをお勧めします。ショーツやボクサーパンツなどの小さい商品は、日本郵便のクリックポストが現在¥185/個と使いやすい値段のサービスがあります。
③営業利益
読んで字のごとく、販売するアパレル製品でいくら儲けようとするかの金額が営業利益です。営業利益をたくさん取れれば当然嬉しいのですが、自ずと販売価格(一般小売価格・上代)が高くなってしまいます。また、少なすぎても次の商品開発などの投資の原資も必要なのでここが一番頭の痛いところです。
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まとめ
以上のように販売価格(一般小売価格・上代)は、
販売価格=①アパレル製品原価(仕入価格)+②販売費・一般管理費+③営業利益
という計算式になります。
参考として小売業の原価率(原価率の詳しい説明はこちら、)は、
大手のGMSは①の割合が48%、SPAは40%、カテゴリーキラーは55%です。自社の売り場を持っていないアパレル卸業は25%〜30%で百貨店や専門店に卸しているというのが一般的な構造です。
①アパレル製品原価(仕入価格)と②販売費・一般管理費は、作成料が多ければ多いほど割合が下がっていきますので、③営業利益の割合を増やすことが可能ですが、一般に市販されているアパレル製品の相場と余りにかけ離れると売りにくくなるのでマーケット価格の調査も大切ですし、あまりマーケットに存在しない企画のアパレル製品を販売すると自ずと儲かるということです。この点を念頭に置いてアパレルブランドを立ち上げてみては如何でしょうか?
今回のコラムで販売価格と諸々の費用の関係が分かって頂いたと思います。1品番のアパレル製品で十分に利益を上げることの難しさも分かって頂いたと思いますが、逆に副業として1品番からでもアパレルブランドを立ち上げ販売してみることも十分可能なのでトライしてみて下さい。
今回も最後までコラムを読んで頂きありがとうございました。
今後も、アパレル・繊維業界に興味のある皆さんの参考になるコラムを書いていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
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