服を作る。とは、前編で服を作るのに必要不可欠な糸・生地について書きました。
今回は、服作りの後半となる延反・裁断・2次加工・縫製・検品について書いていきます。
後編目次
延反
延反とは、生地を裁断しやすいように延反台の上に延ばし重ねていく工程です。
量産時は、裁断効率も勘案し生地を10cmぐらい重ねて延反します。(生産ロット・生地の種類・生産アイテムによっても異なりますが)
延反時で、重要なことは最終アイテムのサイズなどに異常がでないように生地にシワを入れないように延反し、また同時に、生地にある傷・汚れにマークすることです。これも最終製品に傷・汚れが混入しないために、修正できるものは修正し生地のロスを少なくします。
また、延反は生地1反内で延反し、同じ反物内で裁断するように管理します。これは、同じ反物内で管理しないと後々最終製品で、袖と身頃の色が違ったりするのを防ぐためです。
裁断
裁断とは、延反した生地を最終アイテムのパーツ(前身頃・後身頃・袖など)毎に切る工程です。
裁断するにあたっては、パターン(型紙)が必要です。パターンは、アイテム決定後サンプルを作成する段階で作ります。サンプル縫製で確認した色々な変更点・修正点をパターンに反映し量産に進行します。
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裁断時に重要なことは、重ねた生地の一番上と一番下のサイズが変わらないように注意して垂直に裁断することです。垂直に切らないと一番上と一番下の生地の大きさが変わってしまい最終商品になったときサイズにバラツキがでてしまいます。
次に重要なことは、延反時と同じですが、1反内で裁断品を管理することです。これも、最終製品でパーツによって色が違ったりすることを防ぐためです。
【CAMによる自動裁断】
2次加工
【プリント工程・スクリーンプリント】
2次加工とは、色々な加工がありますが今回は代表的なプリント・刺繍について書いていきます。
この、プリント・刺繍工程は、裁断された裁断パーツで行う場合と縫製し終わった製品で行う場合がありますが、ほとんどは裁断パーツで行います。
プリントには、スクリーンプリント・転写昇華プリント・インクジェットプリントetcがありますが、ほとんどはスクリーンプリントです。この工程で大事なことは、プリント前の裁断品は検品した物で、プリントが終わった物もしっかり検品することです。使い物にならない裁断品にプリントしたり、プリントした物に汚れなどがあってそれを縫製してしまいロスにならないためです。
【刺繍工程】
刺繍工程も、ポイントは概ねプリント工程と同じです。
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縫製
縫製工程は準備してきた材料を縫い合わせる最終工程です。
この工程で重要なことは、1インチまたは1センチ間の、ミシンの運針数(針数)が規格に適しているか?という事です。運針数が、細かすぎても多すぎても良くなく作ろうとするアイテムに適したものがベターです。
次に重要なことは、適切な縫い代を維持しながら縫っているかということです。適切な縫い代を維持しなければサイズに個体差がでてしまいます。同じMの中の製品でも身巾・着丈などに差が出てしまい、最悪のケースはLと差が無くなってしまうこともあるからです。
あと、縫うこととは少し違ってきますが、製品に汚れがつかないような工場環境にすることです。いつも整理・整頓・清掃を定期的に行い、製品が汚れないように管理することです。
検品・仕上げ
最後の工程になります。検品工程は、製品に汚れ・傷・縫製不良・サイズ不良がないかを検品し、お客様にB品が届かないようにするための最終工程です。弊社は海外生産のものは2段階チェックとして検品会社でも検品しています。正直、まだまだ縫製工場だけでの検品では不安が残るためです。
仕上げ(包装)工程は、検品が終わった製品を、下げ札・値札をつけたり袋に入れたり、バーコードシールを貼ったりする工程です。簡単に思える工程ですが下げ札やバーコードシールを貼り間違えると店頭で大きな問題になるからです。最終仕上げ工程を終わった製品は、製品に梁が入ってないかの検針を終え、ダンボールカートンに入れ出荷です。
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まとめ
一言で、服をつくる。といっても前編から書いてきましたように、非常に多くの工程があり、注意する点が多く、すべてが無くてはならない工程で、われわれアパレルOEM生産会社はこれらの工程を管理しているのです。
これから、服を作ろう。オリジナルアパレルブランドを立ち上げようと思っている方に少しでも物作りの内容を理解して頂ければ幸いです。
この度も、最後までブログを読んで頂きありがとうございました。
これからも、アパレル業界のこと、また、ちょっと脱線した話題なども書いていきますので宜しくお願いします。
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