【アパレルOEM】 小ロット生産・製造はなぜコストアップするのか?

 皆さん、こんにちは!今回のコラムでは、アパレルOEM生産・製造の小ロットはなぜコストアップするのか?ということについて、生産・製造の現場に最も近い、アパレルOEM生産・製造会社の立場から解説したいと思います。
 弊社に頂く問い合わせの中で、希望が多いのは「小ロット・低コスト・高品質」という希望がありますが、正直、小ロットと高品質は実現できますが、小ロットと低コストは両立が難しいのが現実です。この辺りをTシャツを例に、生地作り・縫製の両面でなぜ小ロットになるとコストが高くなるのか?などを解説していきます。
 このコラムで、小ロット生産・製造の仕組みを理解して頂けると幸いです。

目次

生機編立
染色
縫製
小ロットでできるだけコストを抑える方法
最後に

生機編立

 生機(キバタ)とは、染色する前の色のついていない状態の生地のことです。Tシャツの生地の定番は身頃部分は天竺という丸編みの生機と、襟にはこれも同じく丸編みのフライスという生機を使います。
 まずは、生機を丸編機で編み立てます。丸編機の構造として、天竺を編む場合は約100本の糸を給糸口から編機に供給しなければ編み立てできません。約100本で1本の糸が1kgとすれば100kgの糸が必要になる訳です(糸は1kg〜2kgが一般的)。Tシャツが1枚200gとすれば、この糸をロスなく編んだら500枚の量になってしまい、最小ロットが500枚ということになってしまいます。因みにこの500枚分の生機を編む時間はたったの約8時間です。


 次はフライスの場合は、身生地の天竺とは編む機械も違うので別途、天竺と同様、糸と編機を用意しなければなりません。フライスは1着当り使用量は天竺より非常に少ないので、500枚分の糸を用意し編立することはほぼ不可能です。
 ここまでが、生機編立の現状です。因みに生機の単位は反(タン)で、1反が大体10kg〜15kg前後なのでTシャツ枚数にすると1反50枚〜75枚前後になります。先にも述べたように100kgを編立するのに所要時間は8時間ぐらいなので、100kg編立では、糸を変えたり編み組織を替えたり編機のメインテナンスなどするので作業的・時間的ロスが多すぎで編立工賃が高くなってしまいます。これが、小ロット生産・製造するとコストが上がる仕組みです。

染色

 次の工程は、生地に色を付ける染色です。染色は染色機の中に、水・染料・助剤を入れて染色します。染色機は小さいもので10kg釜(カマ)、その上の量産釜としては100kg釜、240kg釜・500kg釜・1000kg釜となります。10kg染の釜は一般的に試験染に使うので、100kg釜で染色したとしても1色500枚(10反)のロットになってしまうということです。襟に使うフライスは、天竺と同浴(同じ釜に入れて)染色します。なぜ同浴染色するかは身生地の天竺と色合わせが必要なためです。
 染色は、10kg釜と1000kg釜とでは使用する水の量・染料・使用する電気の量は変わってきますが、所要時間は染色する量に関わらず淡色(薄い色)で4時間、濃色(濃い色)では8時間ぐらいです。10kg釜(50枚分)と1000kg釜(5000枚分)は染色に要する時間は同じなのに量は100倍違います。この当りも小ロット染色のコストアップの要因です。

縫製

 縫製の第一段階は延反(エンタン)・裁断です。延反とは生地を裁断しやすいように裁断代の上に5mぐらい(生地幅にもよりますがTシャツなら6枚〜7枚分)を重ねることです。一般的には生地を暑さ10cm〜15cm重ねて1度に効率よく多くの枚数分を裁断します。暑さ10cmというと、生地の長さが40枚以上の生地を重ねることになるのでTシャツの枚数にすると約240枚ぐらいになります。これがいわゆる裁断の経済ロットということになります。少トットの場合は、同じ裁断時間で数量が少なくなるので、これも小ロット高コストの要因になります。
 ちなみに、この240枚の中には色・サイズが入っても裁断は可能ですが、先にも述べたように1反は約50枚〜75枚なので反単位で使用するほうが捨てる生地が少なく生地のロスも少なくなります。

 縫製は、Tシャツを縫う場合は、8人〜10人/1組の縫製ラインになります。この縫製ラインに、ミシンの種類としては本縫い・オーバーロック・2本針(ときには3本針)偏平縫いなどのミシンが必要です。8人〜10人/1組の縫製ラインで、8時間操業で800枚〜1000枚縫製します。小ロット縫製の場合は、色の切り替えによる縫い糸の交換、縫い糸を交換する場合は、ミシンを掃除するのでその停滞時間、縫い糸自体も手配する量にロットがあるので残糸がロスになります。

 これらの工程以外に、ワンポイントプリント・刺繍などの2次加工の場合でも、プリント・刺繍の型代、プリントの染料、刺繍の刺繍糸もロスの塊になります。

 では、小ロットで低コスト生産する方法は全くないのでしょうか?
 いえ、全く無いわけではないので、以下に小ロットでできるだけコストをミニマイズする方法を、以下に解説していきます。
 

小ロットでできるだけコストを抑える方法

 ここからは、小ロットでできるだけコストを抑える方法を解説していこうと思います。なぜ、低コストをコストを抑える方法という良いかという言い方にしたかは、上記でも解説したように経済ロットで作る以外の方法はないためです。
 最近、ターゲットプライスを、大手SPAの◯ニ◯ロさんの商品と同じ価格を設定している方が多いですが、これは無理としか言いようがありません。なぜなら、◯ニ◯ロさんは、1アイテムあたりの生産量は10万枚〜100万枚またはそれ以上大量に作っているためです。また、大量に生産し、物流コスト(参考記事は、こちらから、)なども究極に合理化された価格が今の店頭商品の価格だからです。 
 ということなので下記に、コストを抑える方法を解説していきます。

仕入れ商品・カタログ商品で対応する

 現在、Tシャツに限らず多くのアイテムは海外マーケットで必要数だけ仕入れできますし(関連商品はこちら、)、無地のボディーをカタログで販売しています(関連商品はこちら、)。弊社のお客様も、マーケットの商品仕入れで実績を付けた後、ミニマムロットでOEM生産されている方があります。仕入れ商品は、中国のマーケットのものですが、弊社は現地の協力工場で検品し、お客様のブランドネーム・下げ札・洗濯絵表示に付け替え、またパッケージに入れ替え日本に向けてデリバリーしています。
 カタログ商品は、アイテムの種類は限られていますが、基本的に10枚〜対応することができます。

既存の生地で対応する

 現状、日本・中国・韓国などでは、色々な生地にすでに色を付けて(染色して)販売しています。中には水玉などの定番的な柄をプリントした生地も販売しています。染色されている色数も20〜30色ぐらいあるので希望の色は見つかると思います。これらの生地は数mから反単位で購入できるのでこの生地を活用し縫製する方法があります。縫製場所以外から生地を調達する場合には、運賃が馬鹿にならないので縫製するエリアで生地を調達するほうがベターと思います。
 弊社は、日本と中国での調達が可能で、このオペレーションで小ロット生産を取り扱っております。

アパレルOEM会社を利用する

 縫製工賃は、正直、海外と比べ日本が割高です。なので、基本的にコストを抑えて作るにはできるだけ少ない量を、海外の工場で作成することだと思います。そこで、アパレルOEM会社を上手に利用した方がベストです。
 なぜ、アパレルOEM会社を利用したほうが良いのかというと、

①色々な工場の情報を持っている
 いろいろな工場との付き合いがあり、縫製工場の得手・不得手を理解しています。例えば、Tシャツが得意でもポロシャツが苦手な工場がありますし、Tシャツが縫えてもボクサーパンツが縫えないなどがあります。この様に、増えたなアイテムを依頼すれば当然、良くない商品が出来上がってきますし、コストも高くなります。工場の得手・不得手を理解しているということは大事なポイントです。

②工場との実績がある
 正直なところ、工場に小ロットの生産ばかりを依頼していても生産してもらえませんし、膨大なお断り値段を提示されてしまいます。その点、我々アパレルOEM会社は、一般的なロットも工場に依頼しており、それに加え小ロットを依頼するので価格も交渉しやすいですし、物作りもスムーズに行き、工場の選択にも秀でているので品質的なトラブルも避ける事ができるためです。


最後に

 今回のコラムではアパレルを作る量と価格の関係を解説しました。アパレルは、糸から最終製品になるまでの工程が多くに分かれ、また、それが多くの場合色々な会社に分業されているので、以外と小ロット生産には向かず、小ロットで作るとコストアップし、また品質トラブルも起こしやすいという特徴があります。
 ただ、今の世の中の流れとして小ロットで作り無駄を少なくするということを考えない訳にはいきません。我々アパレルOEM会社は、これまでの治験を如何にしてこの低コストで小ロット生産するために生かせるかを考えて、皆様のお役に立てるよう頑張ってまいりますので、引き続き宜しくお願いします。

 今回も、最後までコラムを読んで頂きありがとうございました。これからも、アパレル・繊維業界についてのコラムを色々アップしてまいりますので宜しくお願いします。

アパレルOEM・ODM、小ロット生産のお問い合わせわは、
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