今回のコラムでは、アパレルブランドの立ち上げ方をできる限り詳しく解説したいと思います。アパレルブランドを立ち上げたいが、何をどうすれば良いのかわからない方にお勧めのコラムです。

Sewing items on white background with copy space
これから、目次に沿って解説していきますが、優先順位順ということではなく、前後または同時進行しても構いません。
目次
目標を立てる
ブランドコンセプトを決める
アイテムを決める
ブランド名を登録する
スケジュールを立てる
仕様書を作る
アパレルOEM生産メーカーを探す
販売方法を決める
最後に
目標を立てる

Business team analyzing income charts and graphs with modern digital tablet. Top view photoshoot.
これからアパレルブランドを立ち上げたいと思っている方は、当然、曖昧な気持ちではないと思いますが、売上金額(売上枚数)・利益金額の3年後、5年後までの計画・目標は立てる必要があります。正直、アパレルブランドを立ち上げ当初から儲かることは、まず、ありません。相当なブランドコンセプト、人脈、商品力がないと難しいからです。弊社も、いままで数件の案件に携わらせていただきましたが、ほぼ100%近くの方々が失敗しています。どの様な失敗例かは、機会を改めて別のコラムで紹介したいと思います。
目標を明確に立てると、どれぐらいの金額をいろいろな意味での投資(サンプル代・広告費など)に当てることができるか?どれぐらいの数量を作成しどれぐらいの価格で販売すればよいか(原価率)などが名確になっていきます。
ブランドコンセプトを決める

Diverse People Working and Startup Business Concept
ブランドコンセプトは非常に大事です。最近多いのはサステナブルというコンセプト、ジェンダレスというコンセプトですが、どの様な人をターゲットにするアパレルブランドにするかのコンセプトはは、生産戦略・販売戦略を組む上で非常に大切です。
ひょっとすると皆さんのブランドコンセプトに共鳴・共感し、全面的に協力してくれるアパレルOEM生産メーカーさんが現れるかもしれません。この様なアパレルOEM生産メーカーさんが味方になってくれば50%は成功していると同然です。
アイテムを決める
アパレルと言っても、Tシャツ、パーカーなどのカットソー、シャツ、ジャケットなどのアウター、ボクサーパンツ、ブラジャーなどのインナーなどいろいろな種類があります。これからアパレルブランドを立ち上げたいと考えている方は、当然、総合ファッションブランドを目指しているわけではないので、これら色々な種類の中からどのアイテムのブランドを立ち上げるか絞り込む必要があります。自ずとブランドコンセプトが決まれば、作成するアイテムも決まってくると思います。
アイテムが決まったら、コンセプトに合ったサンプルを収集します。コンセプトズバリのものがなくても、近いものであればそれにコンセプトコメントをつけて物作りに役立てることができるからです。
ブランド名を登録する

Hand writing Trademark with marker, concept background
やはり、ブランド名の登録は必要です。色々努力して販売拡大できたと思ったら、ブランド名が他社に使われていたりすると使うことができなくなります。ブランド名登録は、弁理士さんに頼めば調査・登録まで半年ぐらい、費用としては2・3万円もあれば十分です。5年・10年間の使用期間が選択できるので、まずは5年間使用で登録するのが良いでしょう。
スケジュールを立てる

Calendar Planner Organization Management Remind Concept
いつ販売を開始するかを決めましょう。理想的に言えば販売開始の6ヶ月前から準備をしたほうが良いです。アパレルを作るにはどの様なテキスタイル(生地)を使うのか、どの様な副資材(ボタン・ファスナー・レースなど)を使うのか、どの様な袋に入れるのか、洗濯絵表示はどうするのか(参考記事は、こちらから、)ブランドネームはどうするかなど、決めていくことが多々あります。それらのサンプリング・試作などに時間を費やせば費やすほど、良いものができ結局コストも安く作れたりするケースがあるので、準備期間はできるだけ長く取りましょう。
仕様書を作る
上の「アイテムを決める」という項目で、コンセプトに合った商品サンプルを収集したら、それに変更するコメントを付けて仕様書を作成します。仕様書を作るほうが工場とのやり取りも簡単で、後々便利です。(関連生地は、こちらから、)
アパレルOEM生産メーカーを探す
ここからがアパレルブランド立ち上げの重要なポイントです。いくら良いコンセプトの商品のアパレルブランドを考えたとしても、それを商品として具体化できるアパレルOEM生産会社が必要です。すべてのアイテムのOEM生産可能な会社は少ないので、作成希望のアイテムによってアパレルOEM生産メーカーを探しましょう。また、作成数量・金額・生産国などの希望は最初に明確にし相談するほうが、作りては工場などの選択に役立てることができるからです。
ちなみに、弊社はカットソー・インナー・商品仕入れを得意としております。
販売方法を決める
これまでの内容が決まれば、販売方法を決める必要があります。最近多いのはクラウドファンディングで先行予約販売したり、BASEや、STORESなどの個人でもWeb Storeを開設し販売する方法などあります。これらの仕組みを使うにしてもコストを確定するために、作成数量を決定する必要がでてきます。クラウドファンディングやWeb Storeでは販売手数料が掛かる上に、保管料・配送料などの費用もコストとして計算しなければならないためです。
ここまできてやっとオリジナルアパレルブランドの世の中デビューです!
最後に
最近、特にアパレルブランドを立ち上げたいという問い合わせが増加してきました。必ず一言目には「小ロットで安く」という言葉をお聞きします。その時、「小ロットとはどれぐらいの数量ですか?」とお聞きすると、「何枚からできますか?」と返答される方が多いです。この会話をしながら我々アパレルOEMメーカーは、「この案件の実現性は低いな、、、」と感じます。
それは、ビジネスへの本気度・具体性・計画性・将来性を感じないからです。
この点でお客様の本気度などを感じると我々アパレルOEM生産メーカーも、何とかご期待に答えようと色々な引き出しを使って対応を考えます。ある意味、ここがアパレルブランド立ち上げの方法または成功の大きなポイントかも知れません。
こんかいも、最後までコラムを読んで頂きありがとうございました。
これからも、アパレル・繊維業界の色々をコラムアップしていきますのでよろしくお願いします。